グリーンの教え Wisdom of Golf 毎週土曜日23時00分

#28「パーフェクトを求めないことがポジティブさを生む」小林 陽太郎

小林が最初にゴルフに触れたのは、3、4歳の頃だったという。ゴルフが大好きな父親の影響で初めてクラブを手にした。
父に連れられて行ったゴルフ場で、小林少年は青空に吸い込まれるように伸びるボールを目に焼き付け、自然の美しさに目を奪われたという。

社会人になると本格的にゴルフを始め、競技ゴルフ会にも積極的に参加してきた。
そんな小林が忘れられない対戦がある。

日本アマチュア選手権、史上最多の6勝。
トッププロと並ぶ腕を持つと言われながらも終生アマチュアを通したゴルフの神様〜中部銀次郎である。
一緒にラウンドした中部から「毎ショットパーフェクトに打とうとしてる」と指摘された。
中部すら、100%のショットはあまりないという。
ナイスショットばかりを求めるのは、自分をネガティブな方向に追い詰めるだけ。

実は自分の仕事において、部下やチームメイトに対してもどこかでパーフェクトを求めていた。
70点でもきちんと成果が上がるような仕組みを作るのが経営者の役目である。
常に100点じゃなきゃ落第だ、なんていう仕組みだったら、仲間も自分も持たない。

ゴルフもビジネスもその一回で終わりではなく、次のチャンスがあるのだから、失敗は引きずらずに、すぐ忘れて、前向きに進むことが大切である。

小林の言う「パーフェクトを求めないことがポジティブさを生む」にあなたは何を感じるだろうか?

今回のゲスト

富士ゼロックス元会長 小林 陽太郎

富士ゼロックスの成長を表舞台で支え、リーダーシップを発揮してきた小林陽太郎、77歳。
高度経済成長に沸く60年代には企画部長をつとめ、営業テリトリーの東南アジア拡大への陣頭指揮を執る。
44歳で社長に就任すると、国内で初めてボランティア休職制度を導入するなど革新的な提案をした変革の旗手となった。
さらに、介護休職制度、育児休職制度、旧姓使用などを相次いで導入するなど、いち早く時代の波を捉えてきた。
その後も、経済同友会幹事、キャラウェイゴルフ取締役など、日本を代表する財界人として活躍。
そんな小林陽太郎のゴルフから学んだ「グリーンの教え」とは


収録を終えて

by 岡田理江

小林 陽太郎さんのグリーンの教えは!
『パーフェクトを求めないことがポジティブさを生む』

小林さんのご友人は、小林さんのことをとても真面目で優等生だとおっしゃっていました。
私は、真面目だからこそ求めるものも多いのだと思いました。
確かに100点なら誰も文句は言わないけれど、人間、常に100点ばかりとれるわけではない、70点でも50点でもその時の自分自身を認め、それを次に生かす。
私は経営者ではないけれど、自分の人生を客観的に見て、ひとつひとつ成果をあげていきたい・・・
私はまた人生のヒントを頂きました。


次回のゲストは作家の高橋 三千綱さんです。