榊原・嶌のグローバルナビ


マーケット・ナビ

バックナンバー

2008年10月18日放送

金融市場のボラティリテイ(変動率)が上昇している。先週から今週にかけて日経平均株価の1日の変動幅が急拡大していて、前日比1000円近い動きとなっている日はこの2週間で実に4日にも及ぶ。

こうした傾向は為替市場でも同様である。特に顕著なのが新興国通貨で、今週水曜日には南アフリカランドは対円で20%程度の下落という歴史的な暴落を見せている。韓国ウォンでも同様の現象が起きている。

各国の金融安定化対策の効果でドルの市場金利は徐々に低下してきている。しかしながら、先日の協調利下げで米国の政策金利が1.5%となったにもかかわらず、銀行間取引の市場金利は1ヶ月物で4%台にあり、依然として高い水準にある。まさに市場の不安定な状況を物語っているわけだが、このドルの市場金利が2%台程度まで下落してくることが、金融市場安定の条件であろう。

株式市場は、乱高下する展開がここのところ続いている。今度も当面不安定な環境は続くであろう。ただ、ここ1ヶ月ほどの株価の下落はかなり急速であったため、ここからの下落は当面限定的であろう。現状レベルを中心とした乱高下の展開となってくる公算が高い。円相場は株価の動向との相関が非常に高いことから、円相場も乱高下する展開が続きそうだ。

来週の予想レンジはドル円が98−103円、ユーロ円は133−140円。

上に戻る▲