2005年 9月24日の放送

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 日本の株式が依然堅調である。企業業績の回復を受けて、株式市場にリスクマネーが集中しており、今週は4年ぶりに日経平均が1万3千円の大台を突破した。市場関係者の中には、年内に小泉政権発足直後の1万4千円まで達するという声が大きくなってきている。また、一部には1万5千円までの上昇を予想する関係者も一部現れ始めている。

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 今回の上昇の主役となっているのは、外国人投資家である。この7-8月外国人投資家の日本株式に買い越し額はそれぞれ1兆円を超え、9月も1週間で5000億円の買い越しと8月を上回るペースで買っている。一方、日本の個人の投資家や、機関投資家は上昇の間も売り越しが続いており、外国人が買って、日本人はそれに向かって売っている構造となっている。株式市場の信用売残は今月の初めには1兆6,000千億円を突破した。これは、バブル時の89年4月の1兆9千億円以来の高い数字となっている。これらの売り越しは日本人投資家の売りが原因と考えられるが、こうした信用売残が高水準であることは、今後の株式市場にまだまだ上昇の余地があることを示唆しているともいえるであろう。

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 グラブを見ていただけるとわかるように、1999年から2000年にかけて日経が20000まで上昇したときは、円相場も上昇した。当時も買いの主体は外国人投資家で、海外から日本に資金が流入し、ドル円相場も一時期100円近くまで上昇した。これに対して日銀は円売り介入を継続的に実施し、100円のラインをめぐって、市場と通貨当局の激しいつばぜり合いが続く展開となった。

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 一方、今年の場合は1999年、2000年のときとはかなり対照的な動きを見せている。外国人投資家の買いが相場上昇の主体であるにも関わらず、円相場はむしろ円安の方向に進んでいる傾向が見てとれる。こうした動きの背景には、先週指摘した、外国人投資家の円調達による株買いやヘッジの行動が影響している上に、日本の個人、機関投資家が高い運用利回りを求めて、積極的に海外への投資を進めているこことも原因となっている。外貨建ての投資信託の残高はここ1年間で6兆円以上も増加している。こうした、傾向の背景には1999年以来6年も続いた日本のゼロ金利が内外投資家の行動パターンを変えてきていることが考えられる。

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 GSEC指数は2週連続で円安を予想している。来週は9月の中間決算を迎えるため、輸入企業の長期のドル買い予約などが継続的に発生すると予想されている。3.75%まで上昇した米ドルへの資金シフトが今後も続くという声も聞かれ、今後のドル高トレンドができるかを判断する重要な局面にきているともいえる。来週はドル円は110円から113円、ユーロ円で134円から137円のレンジを予想する。