2012年9月3日 放送更新版
江戸時代の湯屋にある浴槽の入り口を何と呼んだでしょう?
い)桜口
ろ)柘榴口
は)牡丹口
- 【回答】ろ)柘榴口(ざくろぐち)
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【解説】
江戸の湯屋では、浴槽の入り口に間口90センチ程度の「柘榴口」を造り、湯を冷めづらくしていました。「石榴口」という名は、浴槽へ屈んで入らなくてはならないことからくる「洒落」です。「屈み居る」と「鏡鋳る」をかけ、鏡を磨くときに石榴の実が用いられていたことから、もう一捻りして「柘榴口」と呼びました。立派な作りだったようですが、湯屋の外観を派手に飾ることが禁じられたため、内装である「柘榴口」を豪華にしたのではないかと考えられています。
江戸時代の酒造りで、同量の米に対して使う水の量は現代と比べてどうだったでしょう?
い)およそ半分
ろ)ほぼ同じ
は)およそ2倍
- 【回答】い)およそ半分
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【解説】
現在の酒造りの材料は米100に対して水が130前後の割合ですが、江戸時代では、米100に対して現代のほぼ半量である65から70程度の水で酒造りが行われていたことが、「白雪」の醸造元小西酒造の歴代の杜氏による酒造りの記録「酒永代覚帳」で伝えられています。今でも、当時の資料などを元に復刻酒を造っている酒蔵があり、元禄時代の味を楽しむことができます。
次のうち、江戸時代の居酒屋にないものはどれでしょう?
い)暖簾
ろ)燗酒
は)テーブル
- 【回答】は)テーブル
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【解説】
江戸時代の居酒屋では、客は土間に並べた縁台に座り、酒や肴はその脇に折敷(おしき)と呼ばれる盆にのせて隣に置きました。座敷の場合も同じで、テーブルや卓袱台を囲むようになるのは、西洋文化が浸透してくる明治以降のことでした。
江戸で飲まれた酒が「富士見酒」と呼ばれたのは何故でしょう?
い)主に上方から運ばれたため
ろ)主に駿府で造られたため
は)主に富士塚で有名な駒込で売られたため
- 【回答】い)主に上方から運ばれたため
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【解説】
江戸の初期の酒は、主に上方からの下りもので、富士山を横目に江戸を目指したことから「富士見酒」と呼ばれました。江戸までの海上輸送中、杉樽の香が移り、さらに美味しくなったといいます。上方の商人の中には、江戸に運んだ酒樽の一部を再び船で持ち帰り高級酒として売り出す者もいたということです。
江戸の男が陰毛の手入れに何を使っていたでしょう?
い)石
ろ)剃刀
は)火
- 【回答】い)石
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【解説】
江戸の男は、湯屋に常備された毛切石で陰毛の手入れをしていました。2つの石で挟んで擦り切っていたようです。