「江戸のススメ」検定問題

2012年7月16日 放送更新版

問一

以下の「大岡裁き」のうち、実際に大岡忠相が裁いたものはどれでしょう?

い)村井長庵

ろ)白子屋お熊

は)天一坊事件

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【回答】ろ)白子屋お熊
【解説】

「大岡裁き」は、各種のいわゆる「大岡政談」本に収められているものです。物語は多くは中国ものをベースとした創作で、実際に江戸で裁かれたものは「天一坊事件」、「直助権兵衛」、「白子屋お熊」の三話だけです。うち、大岡が裁いた「白子屋お熊」は、一家内で起きた不倫と傷害事件で、関係者は死刑もしくは島流しになっています。

問二

町奉行が被疑者へ行う拷問のうち、評定所一座の許可が必要なものはどれでしょう?

い)釣責

ろ)笞打

は)石抱

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【回答】い)釣責(つりぜめ)
【解説】

自白偏重の江戸時代、被疑者は牢屋で厳しい取り調べを受けました。与力は自白を引き出すために、笞打(むちうち)、石抱(いしだき)、海老責(えびぜめ)といった牢問を行いました。釣責は、両手をうしろ手に縛り上げた状態で吊るし上げられる特に厳しい拷問で、町奉行・勘定奉行・寺社奉行からなる評定所一座の承認が必要でした。

問三

以下の捕物道具のうち、学校に常備されるなど、現在も使われているものはどれでしょう?

い)突棒

ろ)刺又

は)袖搦

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【回答】ろ)刺又
【解説】

突棒(つきぼう)・刺又(さすまた)・袖搦(そでつかみ)は、三つ道具と呼ばれ、奉行所、関所、刑場などに備え付けられていました。刺又は、先端のU字型の金属がついていて、相手を挟み込んで制圧しました。現代では軽量化された刺又が、不審者を撃退する防具として見直されています。

問四

「鬼平犯科帳」のモデルとなった長谷川平蔵の役職はどれでしょう?

い)町奉行

ろ)火付盗賊改

は)与力

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【回答】ろ)火付盗賊改(ひつけとうぞくあらため)
【解説】

火付盗賊改とは、先手頭(さきてがしら)、持筒頭(もちつつがしら)、持弓頭(もちゆみがしら)から人選された臨時の役職で、江戸市中を巡回し、火災予防、盗賊、博徒の逮捕を行いました。長谷川平蔵は、番方最高位の先手弓頭である43歳のとき、火付盗賊改の加役(かやく)が命じられ、普通任期2年~3年のところ8年間在職しました。

問五

江戸時代、放火罪は死罪となりましたが、その処刑法はどれでしょう?

い)火罪(火焙り)

ろ)磔(はりつけ)

は)獄門(晒し首)

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【回答】い)火罪(火焙り)
【解説】

放火犯は、火罪(かざい)に処せられ、見せしめとして市中引廻しの上、火焙りにされました。江戸時代の死刑は、その罪によって下手人・死罪・火罪・獄門・磔・鋸挽の6つの処刑法に分かれていました。火罪は、他の処刑法と異なり、放火罪にのみ適用されるものでした。

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