今週の謎

#38 2012年12月17日放送

今週のテーマ:「先端技術」

江戸の人々によって作られ、皆を魅了した「からくり人形」。そのしなやかで精巧な動きには、当時の先端技術が使われています!一体何故、このような高度な技術が生み出されたのか?今回は江戸の「先端技術」にまつわる謎解き!

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江戸のうんちく学

安永7年(1778)源内はある訴訟を起こします。エレキテルの製作を手伝った職人・弥七が、源内に内緒でエレキテルの模造品を作成。弥七はよく仕組みが分かっていなかったため、模造品は火が出ない不良品でしたが、これを弥七は高値で売ったのです。源内は弥七を訴えました。これは、知的財産権を争う最初の裁判だったといえるかもしれません。源内はエレキテルの復元から3年後、人を殺めてしまい投獄、破傷風により獄死したと言われています。源内の盟友だった杉田玄白はその死を惜しみ墓碑を建て、こう刻みました。"嗟(アア)非常ノ人、非常ノ事ヲ好ミ、行イ是レ非常、何ゾ非常ニ死スルヤ"。博物学者にして起業家。人気戯作者にして鉱山開発家。多彩な才能を発揮した源内はまさに非常の人でした。

江戸アラカルト

春林軒

春林軒

春林軒とは、現在の和歌山県紀の川市にあった、江戸時代の医学者・華岡青洲の住居兼病院・医学校。世界初の全身麻酔手術を成功したことで華岡青洲の名声は広まり、全国から多くの患者と入門希望者が次々と集まった。彼らを迎え入れて育成するため青洲は建坪20坪余りの自邸兼診療所の近くに、建坪220坪の住居兼病院・医学校を建設した。これが「春林軒」である。 輩出された門下生は1000名あまり、大坂・中之島に作られた分校「合水堂」門下生を含めると2,000名を超え、彼らにより日本全国に華岡流外科医術が広められた。

おとな浮世絵コレクション

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