今週の謎

#29 2012年10月15日放送

今週のテーマ:「江戸の美女」

幕府公認の遊郭、吉原は、粋な男と遊女が出会う場だけにあらず。洗練された文化が生まれ、流行の発信地でもありました。華やかな花魁は、江戸のファッションリーダー。町娘たちは、斬新な髪型や化粧を、こぞって真似しました。美しくなりたい、それはいつの世も変わらぬ女心。しかし、「よそおう」こと、化粧にこそ、江戸の女の真実が隠されています。

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江戸のうんちく学

文化文政の頃、「江戸の水」と呼ばれる化粧水が市販され、女性達に爆発的な人気を博しました。販売主は浮世風呂でお馴染みの戯作者・式亭三馬。もともと生薬屋を経営していた三馬は「白粉のよくのる薬」と謳ってこれを売り出したのです。自身の著書「浮世風呂」の中では登場人物に「私どもの娘なども江戸の水がよいと申して、化粧の度につけますのさ。なる程ネ。顔のでき物などもなほりまして、白粉のうつりがきれいで、ようございます」とちゃっかり宣伝。地方から買いにくる人も続出、あまりの人気に類似品も数多く出たそうです。江戸の水の効能書には、にきび、ひび、しもやけ一切に効き、肌をきめ細やかにして艶をだし色を白くする、とありますが残念ながら製造方法は不明。本当にそんなに素晴らしい化粧水だったら是非試してみたいですね。

おとな浮世絵コレクション

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