今週の謎

#25 2012年9月17日放送

今週のテーマ:「祭り」

江戸時代から現代まで、人々を熱狂させる祭り。
実は、現存する日本の祭りの多くは、江戸時代に始まったもの。江戸と祭り、その裏にあった幕府の思惑とは?何故、江戸の祭りはそこまで人を熱狂させたのか?と言う事で、今回は江戸の祭りに関する謎解き!

「今週の川柳」
借金を 潔くする 祭り前
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江戸のうんちく学

祭りの主役とも言うべき神輿。そもそも神輿とは神霊の乗物のことで、遊行(ゆうぎょう)つまり神幸祭などで、神霊が本殿から仮宮に移動する時に使われました。祭りで神輿が練り歩くのは、神霊の遊行を意味しています。神輿の形は平安時代の高貴な人の乗物をモデルにし、時代を追って次第に豪華絢爛になっていきました。ちなみに、屋根の上の鳳凰の飾りは、天皇だけが乗ることを許された鳳輦(ほうれん)という輿の屋根に鳳凰が飾られたことに由来します。平和の象徴でもある鳳凰は祭りによく似合います。また神輿の担ぎ方は地域によってまちまちです。「わっしょい、わっしょい」のかけ声と共に並足で揺らさない「平担ぎ」が全国で一番多い担ぎ方です。変った担ぎ方では神輿を差し上げ、空中に放ったり、地面にギリギリまで降ろしたりする「行徳担ぎ」、首の後ろで神輿を支え、千鳥足で進む「千鳥担ぎ」、担ぎ棒を横に組み、向かい合って担ぐ「城南担ぎ」等があります。

江戸料理のあれこれ

「御師が振舞った夕食」

江戸に起こったお伊勢参りブーム。その影で活躍していたのが伊勢神宮に所属する下級の神職者、御師です。御師は部下の手代を全国に派遣して信者を増やしたり、講を組織し、地域ごとに積立金をさせて、誰もがお伊勢参りに行けるようにしました。更に、御師は参宮者の世話役も行い、伊勢についた参宮者を自宅に招きました。当時は870軒もあった御師の家ですが、現存しているのは慶長7年に御師になった丸岡家のわずか1軒のみ。今回紹介するのは、享保4年に丸岡邸で出されたおもてなしの膳です。伊勢の名物のアワビなど、山海の珍味をふんだんに使った料理が振舞われました。旅人にとって食事は、何よりの楽しみだったのでしょう。

おとな浮世絵コレクション

番組内で紹介した浮世絵はドコモのスマートフォン、携帯電話でご覧いただけます。ご紹介する浮世絵は毎週更新しております。