今週の謎

#23 2012年9月3日放送

今週のテーマ:「居酒屋」

肴がうまければ酒も進む…いつしか見知らぬ者同士が意気投合。酒を酌み交わす、なんて事もしばしば。「居酒屋」は、人が触れ合う「社交場」。その始まりは江戸時代に有りました。江戸の人々は、一体どんな肴で酒を飲み、楽しんでいたのでしょうか?

「今週の川柳」
明日でも 剃ってくれろと 飛車が成り
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江戸のうんちく学

江戸の町に「居酒屋」が登場したのは、享保年間(1716年~1735年)のこと。その始まりは「酒屋」でした。「酒屋」では酒を売る際に、店先で味見をさせていたのですが、のちに酒をその場で飲ませる「居酒屋」に変化したというのです。居酒屋の元祖と言われた酒屋が「豊島屋」です。酒を原価で売り、肴として豆腐田楽を1本二文(=40円 一文20円と計算)で出し、「豊島屋」は大繁盛。これを聞きつけほかの店でも酒を飲ませるようになりました。その代表が「煮売り屋」、いわゆるお惣菜屋さん。そこで出された酒の肴は、煮物など簡単なものでしたが、一皿四文(=80円 一文20円と計算)と大変安く、たこの煮物などは足一本とボリュームたっぷり。安価な酒と肴で、地方から職を求めて江戸に集まった男性たちにも大人気、居酒屋は人が集まる社交場として発展していったのです。

江戸料理のあれこれ

「下り酒」

江戸周辺ではよい酒ができなかったため、元禄時代(1688年~1704年)頃から、上方の上質の酒が江戸に運ばれるようになり、「下り酒」と呼ばれて大人気に。兵庫県伊丹市の「小西酒造」が復刻した元禄時代の酒を調べてみると、旨味、甘味、酸味は現代の酒の2~3倍、アルコール度数は今とほとんど変わらないとか。

おとな浮世絵コレクション

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