今週の謎

#18 2012年7月30日放送

今週のテーマ:「工芸」

江戸切子、根付、金工細工など、江戸では様々な美しい工芸品の数々が作られました。現代にも受け継がれる、様々な細工や装飾は職人技の極致と言えるでしょう。しかし何故、江戸の職人たちは、日々使うものに惜しげもなく腕の限りを尽くしたのか?ということで、今回は江戸の工芸にまつわる謎解き!

「今週の川柳」
さやあてを するは大工と 畳さし
ダイジェスト動画

過去の放送一覧をみる

江戸のうんちく学

江戸の職人の徒弟制度はとても厳しいものでした。12歳前後で親方の元に弟子入り、住み込みで修業しました。風呂炊きや家事も弟子の仕事。遊びたい盛りの少年にとっては理屈ではなく、親方のげんこつを頂戴しながら体で覚える修業は大変だったことでしょう。親方に教えてもらった技術は門外不出、外に漏らすことは固く禁じられていました。真面目に修行すれば22~23歳で一人前になれますが、そこで修行が終わりというわけではありません。年季があけてもすぐに独立は出来ず、御礼奉公として1年間親方のもとで働くのが、半ば義務でした。独立したあとは1~3年ほど諸国をめぐって渡り職人として腕を磨くこともありました。江戸時代、職人技が極められた背景には、こんな事情もあったのです。

江戸料理のあれこれ

「じゅんさいの水晶海老」

今回は八百善自慢の江戸切子の器を使って、それにお似合いの「じゅんさいの水晶海老」という料理を再現しました。じゅんさいは、池や沼に生息する水生の多年草。つるっとした食感が涼やかな夏の味覚です。車海老に吉野葛をまぶして煮た水晶海老を盛って、加減酢をかけて頂きます。じゅんさいと水晶海老のきらきらとした光沢がよりいっそう江戸切子を映えさせる、なんとも美しい逸品に仕上がりました。

おとな浮世絵コレクション

番組内で紹介した浮世絵はドコモのスマートフォン、携帯電話でご覧いただけます。ご紹介する浮世絵は毎週更新しております。