今週の謎

#4 2012年4月23日放送

テーマ:「潮干狩り」

春の行楽「潮干狩り」。桃の節句「雛祭り」との深い関係とは?江戸の庶民は大の貝好き?大量に出た貝殻のゴミ。それを意外なものに再利用?今回は「潮干狩りに秘められた江戸の謎」を解き明かします。

川柳
振袖を くはへて歩く 汐干狩
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江戸のうんちく学

現在のように潮干狩りがレジャーとして人気となったのは江戸時代から。江戸末期の年中行事記『東都歳時記』(1838年)には、潮干狩りは旧暦3月3日頃(現在の4月から5月ごろ)がよいと記されています。この時期はちょうど、潮の干満の差が大きくなる「大潮」にあたります。実は秋にも「大潮」の時期があるのですが、残念ながら潮が引くのが夜。日中に潮干狩りが楽しめるのは、春から初夏のこの時期だけというわけで、長屋の住人までがこぞって海へと出かけました。当時の潮干狩りは、朝から小船に乗って沖合へ。昼頃に潮が引くと、船から降りてアサリやハマグリなどを拾い、時には砂の中に隠れたヒラメもとれました。また『東都歳時記』には、潮干狩りスポットとして芝浦・高輪・品川沖・佃島沖・深川洲崎などをあげています。特に品川は人気スポットでした。この潮干狩りは、旧暦の3月3日の節句と深い関係があります。一説には、3月3日に海辺に出てみそぎをする習慣に始まり、現在でも雛祭の日に、海辺で貝を拾ったりして遊ぶ磯遊びという風習が、後に潮干狩りなったのではと言われています。

江戸料理のあれこれ

「深川飯」

江戸・深川で誕生した深川飯。あさりの炊き込みご飯を想像する方が多いと思いますが、誕生当時はちょっと違っていました。もともとは漁師料理で、深川周辺でとれたアオヤギを使ってすまし汁を作り、白米にかけたものでした。安くて調理が簡単、素早くかき込むことが出来るので、江戸っ子の評判になりました。今回は現在馴染みのあるあさりを使って再現。作り方はいたって簡単で、あさりの味噌汁をご飯にかけるだけ。豪快に殻付きで味わってみて下さい。

おとな浮世絵コレクション

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