「楽園のライオン」
集団自殺事件に挑む、熟女ジャーナリスト。高齢者、失業者を餌食にする悪に市原悦子が牙をむく!
集団自殺事件に挑む、熟女ジャーナリスト。高齢者、失業者を餌食にする悪に市原悦子が牙をむく!
井上たつえ(市原)は、正義感の強い社会派の熟女ジャーナリスト。仕事に厳しいたつえは、編集者たちからはライオンと呼ばれ恐れられていたが、今は仕事を干され安アパートの家賃も滞りがちだ。そのたつえが見過ごせない事件が起こった。たつえの隣人で失業中の中村純一(志村)が集団自殺をしたのだ。中村は息子の太郎(野口)と二人暮し。妻にも逃げられ落ち込んではいたが、たつえには自ら命を断つとは思えなかった。しかも初対面のホステス二人と一緒に死んだと聞きたつえの取材心に火がついた。たつえは古本屋の主人・浪花春夫(本田)を助手に使い独自の調査を開始する。かつて、たつえの担当編集者だった石川文彦(金田)はたつえに取材費用を渡す。女たちが働いていたのは「楽園」という場末のキャバレーだ。たつえは支配人の中西勝三(綿引)に勧められるままにここでホステスとして働くことになった。楽園のホステスは熟女ばかり、客も中高年がほとんどだ。だが、客を癒すふしぎな魅力があった。ナンバーワンホステスのダリア(岩崎)は、たつえの言動を注視する。ダリアの恋人、青木(三浦)は謎の多い美青年で、死んだ二人のホステスとも深い仲だったという。たつえは、二人の預金通帳が無くなっていたことに注目し、事件は集団自殺と見せかけた殺人ではないかと疑い始める。一方、警察はインターネットを使って自殺志願者を集める死のプロデューサーと呼ばれる人物の犯行ではないかと考えていた。ほどなく、青木がかつて婦女暴行事件の参考人だったことが分かる。そんな矢先、ダリアが集団自殺で命を落とす。真相を推理するたつえ。やはり怪しいのは青木だ。青木が死のプロデューサーなのか?たつえは自らおとりとなって犯人を誘い出そうとするが・・・。