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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2012年6月12日 O.A.

#61 コロンボ発 黄金海岸を行く
太陽と情熱の三都巡り

スリランカ

地図

旅の舞台は、インド洋に浮かぶ島国スリランカ。バスは国内最大都市コロンボを南へ出発します。“黄金海岸=ゴールデンビーチ”と呼ばれる美しい海岸が続くスリランカ南西部。青く光るインド洋を見渡しながら、砦に囲まれる世界遺産の町ゴール、大自然が広がるヤーラ国立公園を目指します。美しい海、元気な動物たち、そして穏やかで優しい人々に出会うバス旅です。

コロンボを出たバスで、最初に立ち寄ったのは、スリランカ特産の宝石市場が賑わう町ベールワラ。町を歩くとルビー、サファイア、キャッツアイなど、自慢の宝石を売る人たちに、あっという間に囲まれてしまいました。美しく良質な宝石の数々…この町で買えばお買い得かも!?
ベールワラから乗り込んだバス車内を見上げると、何やら不思議な仮面が飾られていました。この仮面こそが次の町アンバランゴダの伝統文化。バスを降りて仮面の店に入ると、見たこともないような仮面の数々。仮面に込めた人々の想いを感じます。

次に目指すのは、16世紀に造られた砦に囲まれる町ゴール。歴史を感じるこの町を歩いて出会ったのは、オランダやイギリスなどスリランカを統治していた各時代の古銭を売る男性や、16世紀のポルトガル統治時代に伝わってきたレース作りをする女性たち。女性たちが自宅でできる内職として、盛んになったのがレース作りでした。自宅に案内してもらい、16本もの糸を操るレース作りには驚きのひと言。歴史ある砦の町で、出会った人たちの優しさに触れました。

ゴールを出発したバスの車窓から見えてきたのは…、奇妙な漁法をしている漁師さん。漁師町のウェリガマでは、海岸に一本の棒に差し、その上に座って釣りをするスタイルが地域の伝統だそう。その独特な釣り姿には、見る人を魅了します。

そして最後に辿りついたのは、ヤーラ国立公園。広大な大自然が残る公園で出会ったのは、スリランカを象徴する動物、ゾウでした。のんびりと遊んでいるゾウ親子の姿が、旅の疲れを癒してくれました。