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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2016年7月14日 O.A.

#262 ローマ発 奇祭!ヘビ祭りの村へ

イタリア
地図

今回の旅先はイタリア。首都ローマを出発し、豊かな自然と深い歴史が刻まれた中部イタリア・アブルッツォ州を巡ります。

ローマで訪れるのは廃墟の工場跡地に生まれた風変わりな現代アートの美術館「メトロポリッツ」。そこは著名アーティストたちが寄贈した膨大な作品と世界各国からの移民が共存するなんとも不思議な世界。美術館のなかで生活するルーマニア移民のロマの一家の居住スペースを訪問。ようやく屋根のある暮らしを手に入れて数年経ち、中学生になる娘さんが思い描く将来の夢とは?

ローマを後に目指すのは“イタリアで一番美しい村”のひとつに選ばれているサント・ステファノ・ディ・セッサーニオ。訪れた村にはあちらこちらに建設用のクレーンが立ち、2009年のラクイラ大地震の被害からの復興の真っ最中。
地震で全壊してしまった村のシンボル「メディチ家の塔」 も2016年の夏には再建が始まるのだとか。
さらに村から足を伸ばして“イタリアの背骨”アペニン山脈にある国立公園の山小屋に一泊し、中部イタリア最高峰の山塊グラン・サッソの絶景も堪能!

最後に向かうのは、イタリアでも有名な奇祭「ヘビ祭り」が開かれる村コクッロ。そこには、この地で古代から続く土着のヘビ信仰がいつしかキリスト教と結びついて、周囲の野山でヘビを捕まえる“ヘビ狩り”の文化が根付いていました。人口200の小さな村に数万人の観光客が押し寄せ、無数のヘビをまとった聖人像を担いで練り歩く、祭りの一日を体験します!