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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2011年9月27日 O.A.

#26 古都クラクフ伝説めぐり

ポーランド

地図

ポーランドの南の国境から首都ワルシャワを目指す旅です。東欧の美しい田舎町を訪ねてまわります。

出発地となるチェシンはチェコとの国境にある街です。チェコからポーランドへ、橋を歩いて国境を越えました。なんだか不思議な気分です。そしてチェシンからクラクフへ。
クラクフはポーランドの中で唯一戦火を免れ、世界遺産にも登録されている街です。
その広場で見つけたのは塔の上のラッパ吹き。聞いていると、途中でぷつんと音楽が切れてしまうのです。いったいなぜ?塔の上にあがって直接、ラッパ吹きに聞いてみることにしました。クラクフの伝説を教えてもらいました。

ザリピエはバスの中で乗客に勧められ、途中下車して目指した村です。川を越え、てくてく歩き、たどり着いた村で見たのは、白い壁にカラフルな花々を描かれたかわいらしい家々。犬小屋も納屋も養蜂箱も、至る所に鮮やかな花が絵がれています。1930年ごろ、長い冬を明るく過ごすために女性たちが始めたものだと聞きました。歩いているうちに、ちょうど、壁に花の絵を描いている姉妹を見つけます。これから昼食をとるという彼らに招待され、陽気な家族と気持ちにいいひと時を過ごしました。

11世紀からの古い歴史を持つサンドミシュ。この小さな町を案内してくれたのはバスで出会った地元のおじさんです。子供の頃に遊んだという地下道に案内してもらったのですが、実はおじさん、この地下道で「幽霊」に出会った というのです…。

そして首都ワルシャワへ。第二次大戦でほとんどの建物が破壊されたこの町は、戦後、 ひび割れ一本まで正確に再現されたといいます。美しくもどこかはかなげな街。ここで背戦争を体験したという一人の老婆に出会い、彼女の体験談を聞かせてもらいました。
激動の歴史を持つポーランド、その素顔に触れ合う旅でした。