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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2014年11月20日 O.A.

#186 カトマンズ発 天空のリゾートポカラへ

ネパール

地図

今回のバス旅の舞台はネパール。首都カトマンズを出発し、ヒマラヤが見える絶景スポット、ポカラを目指すたびに挑戦します。直接ポカラへ向かうはずが、出会った人に導かれて、伝統の織物が有名な町へ。寄り道の連続の旅となりました。最後には天気は悪かったけれど、ダイナミックなヒマラヤが迎えてくれて、旅の目標達成です。

首都・カトマンズ

首都・カトマンズが今回の旅の出発点。町を散策していると、大きなバックパックを背負った外国の女の子たちに出会いました。彼女たちに着いて行くと外国人観光客だらけのバス停にたどり着きます。彼らは皆ツアーバスでヒマラヤの聖地「ポカラ」を目指すのだとか。ツアーバスは満席なので、今回の旅はローカルバスでポカラを目指すことに決定。いよいよバス旅のスタートです。

ムグリン

カトマンズから西へポカラを目指します。しかしバスは大渋滞でひどい揺れ。ポカラまで半分ほどの道のりでギブアップ。トラック運転手の休憩所という町・ムグリンで途中下車することにしました。偶然声をかけたトラックの兄ちゃんにおすすめの食堂へつれて行ってもらい、豆のスープの定食に舌鼓をうちます。兄ちゃんたちの故郷だという、伝統の織物で有名な山の町「パルパ」の情報を聞き、ポカラに行く前に、パルパへ寄り道することに決めました。

ナラヤンガート

パルパへ向かう途中、ナラヤンガートという町で乗り換えます。意外と大きい町なので、ちょっと散策してみると、巨大な川が。河原に降りてみると、なんとたくさんの人々が川で洗濯をしています。真っ青な空の下で気持ちよさそうに働いています。ネパールののどかなクリーニング屋さんに出会いました。

パルパ

ナラヤンガートを出発後、ブトワルという町で乗り換えて、いよいよ山の町、パルパへ向かいます。パルパはかつては王国の都として栄えた、古い町だそうです。伝統織物「ダカ織り」を見に、布屋を訪ねると、ネパールのお母さんたちがバーゲン状態で布を買いあさっています。大人気のダカ織りの工房があると聞き、訪ねてみると、そこには家族のために布を一枚一枚織り続けるお母さんの姿がありました。お母さんに夜には停電すると聞き、急いでホテル探しへ。町から灯りが消えるギリギリでチェックインに成功しました。

ポカラ

たくさんの寄り道の末、ようやくポカラへ向かいます。ガタガタで急カーブの山道を抜けて、天空のリゾート地、ポカラへ到着。カトマンズから来た外国人観光客やおみやげ屋で賑わっています。町の人にヒマラヤが見えるポイントを聞くと、今日は天気が悪いからヒマラヤは見えないとのこと。旅の最後にどうしても見たいとお願いすると、「ダンプス」という場所ならヒマラヤに近いから見えるかもしれないと教えてもらいました。

ダンプス

最後のバスでフェディというバス停に向かい、そこからは歩いてダンプスに向かいます。誰も居ない山道を登ること30分、目の前に現れたのはうっすらと見えるヒマラヤの姿でした。ダイナミックな峰々を間近に堪能しながら、ネパールの旅を締めくくります。