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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2014年10月23日 O.A.

#182 ジャカルタ発 ジャワの巨大遺跡へ

インドネシア

地図

今回の舞台は、インドネシアのジャワ島。首都ジャカルタから、ジョグジャカルタにある世界文化遺産であり、ギネスブックにも世界最大の仏教遺跡として登録されているボロブドゥールを目指します。

旅の始まりは、首都ジャカルタの空港から。市街にバスで向かうも、渋滞に巻き込まれます。ジャカルタの渋滞は町の名物とのことですが、いきなりインドネシアの洗礼を受けた感じです。市街中心地で下車し、観光名所の独立記念塔を訪れてみるも、なんとその日は、デモが行われており、塔の敷地内に入ることは出来ず、遠目から眺めるしかありませんでした。さらに町を散策していると、バス停の停留所で営業する食堂を発見。待つためのイスで、お客さんが食事をしています。しかもガスコンロも停留所内に完備されていました。店主のお母さんは、許可は取っているとのことでしたが、バス停留所で営業許可が取れるとは、不思議な国です。

ジャカルタを離れ、約550キロ東にあるジョグジャカルタにある世界遺産ボロブドゥールをバスで目指します。まずは、途中の町バンドンへ。バスに乗ると、途中途中で、ギター弾きが乗車してきて歌を歌います。歌い終えると、乗客からチップをもらってます。音楽好きのインドネシアのローカルバスでは、このギター弾き語りは当たり前の光景で、乗客に聞くと、多いときは、10人は乗ってくるそう。
途中下車したバンドンでは、町で竹の伝統楽器アンクルンを演奏する女性と知り合い、そのショーを鑑賞しました。

翌日訪れたのは、カンプンナガという村。ここは電気、ガスをあえて使わず暮らしている小さな村。昔ながらの暮らしを続ける村を散策し、偶然知り合った地元の方の家にお邪魔します。さらに小さな漁師町パガンダランでは、夕日の海岸に癒やされます。

そして旅の3日目。いよいよジョグジャカルタのボロブドーゥル仏教寺院遺跡に到着。その大きさに圧倒されます。この仏教寺院は一番最下層が「煩悩の世界」を表現しており、階層を上がるにつれ、「解脱」「無色」、そして「極楽浄土」となるのだそうだ。途中の「解脱」の階層には、仏塔に刻まれたブッダの生涯を描いた壁画が120もありました。そして、塔の最上段「極楽浄土」へ。そこから望む景色を見ると、不思議と厳かな気持ちになりました。