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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2013年12月19日 O.A.

#139 タリン発 古きを訪ねる島巡り

エストニア

地図

今回の舞台はバルト三国のひとつ「エストニア」!あの、元大関バルトのふるさとです。そこはヨーロッパ指おりの美人大国。きれいな女性にたくさんあったのですが・・・?古びた教会では、少女の幽霊に遭遇?ロケットのような建物からは、一面に広がる絶景が!そして昔ながらの風車が残るエストニア最大の島にも上陸しました。ざあ、バスが来た!旅はもう始まっていますよー!

首都タリン

中世の古い街並みが残る旧市街に行きました。そこで道を聞いたり屋台をのぞいたり。出会う女性がなぜだかみんな…美人!さすがヨーロッパ一の美人大国と言われるエストニアだけあって、美しい人が多いです。綺麗な音色に誘われてみれば、また美人さんがヴァイオリンに似ている楽器を奏でています。聞けば「カンテレ」という1600年代の古楽器。伝統の楽器が旧市街の街並みに良く溶け込んでいます。中心の広場に行くと中世の人の服を着ている男性が。彼が呼び込んでいたのが「中世エストニア料理」のレストラン。行ってみるとファンタジー映画かゲームに出てきそうな居酒屋レストラン。「中世珍味の盛り合わせ」はスモークハムに炒めた牛肉、ベリージャムに西洋わさびにサワークリームと浅漬けピクルス。なかなか珍味です。いよいよ昔にエストニアが知りたくなりました。「それなら西の島々に行ってみなよ。昔のエストニアを感じられると思うよ」と、お店のお兄さんに薦められたので、とりあえず海に向かうことにしました。

ハープサル

西の島めぐり、最初の島に行く前にハープサルという港町で一泊することに。バスに乗り合わせた親子から「旧市街の教会に行くとぞくぞくするよ!」と薦められたので行ってみることに。白くて大きな教会です。中世のころ、その教会の聖歌隊の僧侶と町娘が恋に落ち、どうしても僧侶に会いたくなった彼女は聖歌隊に変装して教会に忍び込んだけれど、それが見つかってしまい、罰として大聖堂の壁に塗り込められてしまったとのこと。そんな悲恋の物語があった教会は、昼間からひんやりしていて、なかなかオカルトな空気感。ぞくぞくした気分をリフレッシュするためレストランへ。ここで出会った美人店員さんにフェリー乗り場を聞いていくと、そこには最大の島ヒウーマー島に向かうバスを発見。これに乗ってバスごとフェリーに乗り、ヒウーマー島を目指します。

ヒウーマー島

島に上陸し、散策しているとロケットのような建物を発見。建物前でお土産を売るご夫婦に聞いてみると「1530年に建てられた灯台だよ。ヨーロッパ最古の現役灯台だ。」とても急な階段を登ってみると、海が一望できました。もう500年近くもここで海を見守っているんだなあ。さらに次にへどうコマを進めようかと、地元の人に聞いてみるとさらに隣の島、古い建物が残るサーレマー島を薦められました。南の端にある港町までバスで移動、そこからまたフェリーで島に渡り、上陸します。

サーレマー島

ヒウーマー島最南端の港町スルからフェリーに乗ります。だけれども、ものすごく風が強い!海が荒れて心配だったけど、無事に海を渡り上陸。でもそこから先のバスがどうも今日はないらしく、今夜はこのそばに泊まらなくてはならず。宿を探してとぼとぼ歩いていると、大きな古民家を改造した民宿を発見!ご夫婦が経営するここに宿泊することに決めました。1819年に建てられた建物を改造して人が泊まれるようにしたこの宿。昔の建物をそのまま保存して今も生活に使っている家はエストニアでも10軒しかないそうです。田舎のおばあちゃんちに泊まりに来たみたいな、落ち着く宿。駆け込みで泊めてもらったのにとても素敵なおもてなしをしていただけました。古いエストニアを探しているので、この近所にもなにかあるか尋ねてみると、古い風車があるとのこと。行ってみるともう100年も前に作られた風車が保存されている公園がありました。風向きに応じて回って角度を変えられる100年前の風車。公園の受付嬢がこれまた美人!案内をお願いしたら、昔のお嬢さんにバトンタッチ…。うん、さすが美人大国!

エストニアって、どんな国なのかよく知らなかったけれど、優しい人にたくさん出会えたし、やっぱり来てよかった!首都タリンからバルト海に浮かぶ島々へ。古き良きエストニアを訪ねて歩いたバスの旅。目をつぶると、温かい笑顔が浮かんできます。いつかまた会いたくなったら、帰ってくるからな!