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地球バス紀行

毎週木曜21時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2013年11月7日 O.A.

#133 市内バスで巡るハンブルク

ドイツ

地図

今回のバス旅の舞台はドイツ北部の中心都市、ハンブルク。市内を網の目のように走るバスは、庶民の大切な足。ちょっとお固いイメージのある北ドイツの人々も、バスの中でふれあえば陽気な素顔を見せてくれました。

日本からおよそ12時間。ハンブルク空港に到着しました。1日乗り放題チケットをゲットして、さっそくバス旅に出発。晴天の下、車窓には緑豊かな都市の風景が広がります。町の中心にある市庁舎前でバスを降り、しばらく町を歩くと大勢の人がくつろぐアルスター湖にやってきました。この湖は市民の憩いの場。夏はボートやボードセーリング、冬はアイススケートを楽しむ人々で賑わうそうです。そんなアルスター湖を要に、ハンブルクの町は広がっていました。

次にバスで途中下車したのは、ドイツ最大の歓楽街レーパーバーン。意外にも昼はひっそりしています。街角で5人の人間を模したモニュメントが立っているのを発見しました。そこはビートルズ広場と呼ばれている場所で、あのビートルズが有名になる前、この町のクラブでキャリアを磨いていた時期があり、その記念に作られたんだとか。でも、ビートルズのメンバーは4人のはず。5人目の像はいったい誰なのか。そこにはビートルズ結成期の逸話がありました。そして夜の帳がおりた頃、再びレーパーバーンに繰り出します。昼間とは打って変わって、街は多くの人で盛り上がっています。飛び込みで入ったライブハウスでは、ビートルズに想いを馳せながら、心地良いビートに酔いしれました。

最後は、バスの中で出会った男性に、“もうひとつのハンブルク”を案内して貰います。それは、ハンブルクのジオラマ博物館。87分の1スケールで精巧に作られた、世界最大級のジオラマです。実際の建物や風景をモデルにした完成度の高さは驚異的で、何時間見ていても飽きません。大人たちもまるで子どもみたいに目を輝かせていました。