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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2013年6月18日 O.A.

#113 チョーンメック発水かけ祭の都へ

タイ

地図

今回の舞台は、南国タイ!ラオス国境の街、チョーン・メックを出発し、首都バンコクを目指します。

チョーン・メック

タイの東のはじっこに位置するチョーン・メック。ここはパスポートさえあれば、歩いて国境ゲートを超えて隣のラオスに行くことができます。お散歩気分で訪れたラオスのマーケットには川で採れる貝やモモンガの毛皮など奇妙なものを売っています。そこで出会ったパワフルな女性に、急にプロポーズされてびっくりしました!タイに戻って、バスターミナルからバンコク方面のバスを探します。すると直行便は5時間後。短い区間を乗り継ぐ便なら頻繁にある、ということで、そちらを選択し、すぐ出る便のチケットを買いました。ところが、来るバス来るバス全部乗せてもらえません。実はこの時期はタイの旧正月。地元に帰省した人々が都会に帰るので大混雑。バスは出発時刻を大きく遅れていたので、自分が乗れるバスが来るまで4時間待たされました。こんなことなら最初から直行便に乗ればよかった…。

ウボンラタチャーニー〜スリン

乗り継ぎで降りた町はもう夜。ここで一泊することに。翌日はバスの中でお客さんに進められた、スリンという村に行くことに。ここは象と人が一緒に暮らす村。バスが村の中に入ると、道をバスと同じくらいの象があちらにもこちらにも!この村から、お祭りがあるときには象使いと象たちが派遣されて出稼ぎにいくとか。村には象の曲芸を見せてくれる場所もあって、なかなか楽しい村でした。象といえば野生のイメージだけど、タイでは象と人が仲良く暮らしているんだなあ。

バーン・タコー

象の村を後にしてバンコクをめざします。そのバスの中でパノム・ルン遺跡に立ち寄るように勧められたので、バーン・タコーという町で途中下車。歩いていくと立派な遺跡が。カンボジアのアンコールワットに良く似た様式のこの遺跡は、やはり同じ時代に作られた寺院なんだそうです。この町でバンコク行きのバスを待っているとき、バス停でお兄さんに「正月の祭りは楽しんだかい?」といわれました。そういえば会う人会う人、みんなが「祭りは楽しんだ?」と聞いてくる。そんなに楽しいお祭りだったの?残念だなあ。「バンコクの先にある町で、これからやるらしいよ」それを聞いて行かないわけにはいきません。バンコクを通り越して、その町を最終目的地にしました!

プラパラデーン

大都会バンコクのバスターミナルで、これからお祭りをやるという町、プラパラデーン行きのバスに乗ります。「お祭りに行くの?たのしんでね!」とみんなが口々に。いったいどんなお祭りなのかな…と街に入ると、もうすでに始まっていました!みんなが水をかけまくってる!そう、あの水かけ祭りです!観光客だろうが容赦なく、バケツで、水鉄砲で、みんなびしょびしょ!たしかにどこで会うひともみんな「お祭りは楽しんだかい?」って聞いてくるわけだ。

バスを乗り継いで辿った、灼熱の大地。微笑みの国の人たちは、輝く太陽に負けない、温かな笑顔で迎えてくれました。国境の町からバンコクを目指し、沢山の出会いを重ねた、タイ、バスの旅。胸に刻んだ思い出は、最高の宝物です!